ここでは江戸の参照情報、明治時代の東京関連の書籍、デジタルライブラリーなどをご紹介しています。

国立国会図書館デジタル・アーカイブ、国立公文書館デジタル・アーカイブ、各美術館などもネットで簡単に見られます。
江戸研究科の方の古い書籍、江戸400年を記念した西暦2000年頃に発行された沢山の江戸関連の書籍は、今は絶版になってしまった貴重なものが多いのですが、新しく発行された素晴らしい江戸関連の本も沢山あります。

江戸の名所案内

  • 江戸東京名所事典  古地図で辿る歴史と文化
    笠間書店編集部編 笠間書院発行 ISBN978-4-305-70935-6 (2020年発行)
    江戸時代の名所を網羅した約380ページの本で、さっと調べたい時にはこれが一番気に入っています。
    江戸時代の尾張屋清七版のカラーの切絵図(地図)を、綺麗なカラー版で現代の文字で書き直した地図と、同じ場所の現代の地図を比較して載せてあって、その解説が詳しく描かれています。
    街を持って歩くには重いですが、江戸好きならば自宅に紙の書籍で置いておきたい一冊です。
  • 原寸復刻 江戸名所図会
    斉藤月岑著・長谷川雪旦 画 石川英輔、田中優子編 評論社発行。ISBN4-566-05262-1
    江戸時代に書かれた江戸の名所案内。名所を鳥瞰図で書かれています。30cm x 23cm x 21cmのサイズの原寸大復刻版で、絵の細かい部分まで見ることができます。斎藤家三代にわたって作成、出版された貴重な資料です。複数のページをつなげて見るとパノラマになっている絵が数多くあります。そうして見ると一大パノラマができあがります。江戸名所図会はこの復刻版に限らず様々な解説本など関連書籍が多数出版されています。
    絶版になってしまっていますが、これが大判で見やすいです。文字が原文のくずし字を現代文に直していますので、誰でも読むことができます。
  • 江戸名所図会 (国立国会図書館デジタルコレクション)
    斉藤月岑著・長谷川雪旦 画   新典社出版 (発行1979年)
    江戸時代に斉藤月岑著が書いて出版した名所案内で、1979年頃に復刻された本です。国会図書館デジタルコレクションに収納されており、閲覧が可能です。本文はくずし字で書かれていますが、絵は見られます。
    ただし、国立国会図書館デジタルコレクション(NDL)の利用登録とログオンが必要です。ログオン後に以下から見ることができます。
  • 建築とデザインのための図形科学
    山田由紀子著 倍風館 ISBN4-563-03011-2
    「図形科学」は平面図形や立体を、幾何学の知識を基礎として表現するものです。P124~P137に透視図法を 図形科学から理論的に説明しています。

立川博章画・江戸鳥観図

  • 戸の町並み景観復元図-御府内中心部
    図 立川博章、監修 竹内誠 吉原健一郎 内外地図。 ISBN4-9901862-0-6
    江戸城を中心とした一体が掲載されています。
  • 江戸の町並み景観復元図-御府内上野・浅草周辺
    図 立川博章、監修 竹内誠 吉原健郎 内外地図。ISBN4-9901862-1-4
    谷中、小石川、上野、浅草、外神田、千住、吉原、隅田川、向島、本所、深川の鳥瞰図と、各土地の拡大解説をしています。今戸焼きの焼き物の煙が立ち上り、川越に向かう船が 隅田川を行く様子など細部一つ一つの面白さがよくわかります。
  • 大江戸透絵図 - 千代田から江戸が見える
    監修 北原進 千代田区江戸開府400年記念事業検討委員会 2003年、ISBN4-902272-00-8
    江戸開府400年記念事業として発刊された本です。CD付。
  • 別冊太陽「パノラマ地図の世界」
    湯原公浩編 ムック、2003年、ISBN4-582-94458-2
    立川博章氏の江戸鳥瞰図 「愛宕山図」、「上野、浅草図」、「江戸城図」が掲載されています。 多くの鳥瞰図絵師の方々の鳥瞰図を掲載。見比べると、鳥瞰図の描き方の差がよくわかる一冊です。「パノラマ地図はどのようにしてつくられたか」の項で鳥瞰図の描き方が説明されています。

錦絵、屏風絵、絵画

錦絵は多版多色刷りのカラー木版画です。浮世絵は錦絵の一種類で江戸時代の風俗(美人画、役者画、風景画など)を描いたもので、庶民が見た江戸の様子がわかります。屏風絵、絵画などは大名、武家、商人などが保有したものが残っています。江戸時代に制作されたものやまだ江戸の残り香のある明治、大正、昭和初期の様子の資料をご紹介します。

  • 江戸図屏風をよむ
    小澤弘著 河出書房新社 ISBN4-309-72486-8
    「江戸図屏風」の写真解説本です。細かい所の解説があり、この本を見ながら江戸図屏風をみるととてもよくわかります。
  • 『熈代勝覧』の日本橋 - 活気にあふれた江戸の町
    小澤弘、小林忠著 小学館 ISBN4-09-60719-X
    「熈代勝覧」の写真解説本です。日本橋の店先、人々の表情、風俗が人一つ楽しく描かれており、解説されています
  • 広重の風景画
  • 北斎の風景画
  • 明治東京名所図会
    山本松谷画 解説 山本駿次郎 講談社。ISBN4-06-204403-X
    明治自体の東京の町並み、風俗が書かれています。江戸の香りがまだ残る明治の街や人々が、山本松谷によって生き生きと描かれています。

江戸、明治の東京周辺の写真

江戸の写真

  • 古写真で見る江戸から東京へ
    世界文化社 2001年 ISBN4-418-01210-9
    江戸幕末から明治初期に写された江戸、東京の写真集です。当時の街の様子が 写真で残されています。今は古書でのみ入手可能です。

鳥観図関連書籍

  • 吉田初三郎鳥瞰図集
    昭文社 出版 編集部  ISBN978-4398147530 (2021年発行)
    大正の広重と呼ばれた吉田初三郎の鳥観図集で、約100年前(大正11年から昭和11年頃の絵)の全国名所図絵です。
  • 鵜の目俺(タカ)の目
    石原正著 東方出版 ISBN4-88591-340-3
    鳥瞰図絵師・石原正氏の著書。石原正氏の鳥瞰図制作半生記。アクソメ図法に基づく石原式鳥瞰図の 描き方も解説しています。石原氏が亡くなられて絶版になっているため、古書でのみ入手可能です。
  • 別冊太陽 パノラマ地図の世界―自然を街を見渡す楽しみ
    湯原公浩編 ムック ISBN4-582-94458-2 (2003年発行)
    様々な鳥瞰図を多数掲載。鳥瞰図絵師の方々のインタビューもあり、色々な鳥瞰図の描き方が見られて楽しい、鳥瞰図好きには必読の一冊です。「パノラマ地図はどのようにしてつくられたか」の項で鳥瞰図の描き方が説明されています。
  • やわらかい透視図法で山を描く-地図を使った風景スケッチ入門
    山口裕一著 山と渓谷社 1993年、ISBN4-635-39002-0

江戸関連博物館、街の模型

東京には江戸時代の歴史風俗を残す博物館が色々あり、街や建物の模型その他の展示物を見ることができます。

  • 模型でみる江戸・東京の世界
    江戸東京博物館で展示されている江戸の町や明治時代の街のミニチュア模型などの写真解説本です。実際に空から江戸、明治の街を眺めている気分になります。この本は東京江戸博物館でしか入手できません。模型の実物は江戸東京博物館で見られます。